2012年7月25日水曜日

私の山歩き里歩き紀行・山形編(18)

帰省し兄に送迎して貰い登った水晶山

 今年もお盆に帰省した。故郷東根は13日が墓参りの日である。夕方ファミリーで墓参を済ませた翌日、水晶山に登った。候補には月山や葉山もあったが、実家から近く簡単に登れる水晶山にした。同級生Y君を誘ったら、足が故障中だという。
 水晶山は東根市と天童市の境にある山で、昔はその名のとおり水晶を掘った山と伝えられている。標高は高くはないが故郷では知られた山。三角垂で左に傾いた山容は中学時代朝夕に眺めながら通学した。亡父も青年時代(昭和初期)に登ったと聞いたことがある。資料は持参できなかったが、地元の地図を兄が探し出してくれた。彼は仕事で2,3度登ったことがあるといい、山頂で測量のため三角点を確認したという。
 兄に車で麓まで送ってもらう。天童カントリーの先が登山口であった。周辺は整備されて、管理棟や案内板もある。そう難しい山ではないと思うが、頂上大和神社までは約1時間と検討を付ける。何時か実家で見たテレビ放送の記憶があった。杉林下の一本道を上り始めて、嗽清水を過ぎると急坂で狭い道になる。七曲がりのジクザグをゆっくりとこなして行く。やはり同級生S君が、昨日同じくIさんのそば屋で食事した際、‘水晶山は急だよ’と教えてくれた。彼は地元の高校時代山岳部で活躍した。山中は木々で覆われ展望がない中、やや荒れた道が山頂に向けて続いている。最近こちらでは熊が出ているとの報道が多いようだ。車中で兄も熊よけ鈴を持っているかと尋ねた。ちょっと不安になるも直ぐに忘れて前進を続けた。出発時から雨模様を感じていたがその心配はなくなった。
 見晴台に着き休憩する。南西方面の林が切れたが見えるのは周囲の山だけ。小さな滑石(スベリイシ)を越すと上りが緩やかになり、山頂手前を進んでいることを実感する。先ほど山麓から眺めて山頂部分が平であることに気付いていた。正面に建物が見えて、山頂神社に到着。早速無事登頂を報告し、僅かな賽銭で家内や家族の健康などをお願いした。最高地点は裏にあるのだが道がない。携帯で兄に確認すると、ある筈だとという。諦めて帰ろうとした際反対側にルートを見付け三角点(667m)にタッチすることができた。山頂では東側が開け、東根側に山間を縫って一本道が走り、集落も見える。仙台へ通じる国道48号線かと思ったが、地図では猪野沢であった。郷土の名峰御所山は雲の中で見えないのが残念だ。
 下山も同じ道。管理棟下で実家に電話して、参道を下り続けると、山を出たゴルフ場脇で兄の車に出会った。車には、昨日帰省した弟も乗っていた。
 今回の帰省では亡父の墓参の外、同級生との若干の交流とハイキングもできた。                                                               (2004/8/14 歩く 13回卒 工藤 莞司)

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