同級生と宮城県境二口峠越えを楽しむ
同級生と歩く 仙台在住のA君とは高校時代の同級生でその後も音信を通じている。その彼が数年来山をやりだして、東北百名山を踏破しつつ、時には北や南のアルプスに遠征している。本記録の読者でもある。今回仙台での会合の前に、同行ハイキングを計画した。健康診断で険しい山は制限されたと手紙を貰ったが日帰り登山はその後も続けているようだ。山形・宮城県境にある二口峠を越すことにした。高校2年の時生物部で訪ねたことがある。ところが最近同峠の写真を見る機会があったがどうも違うと思い、この際に確かめたかった。コースを下った先が宿泊地秋保温泉でもあった。
山形側から二口峠へ 仙台駅仙山線ホームで待ち合わせた。無事会えて山寺に向かう。面白山トンネルを過ぎると山形で、天候も晴れている。駅前からタクシーを利用して、二口峠分岐まで入り時間を節約しようというもの。ところが、林道を少し入った地点で通行止めに出会う。冬季の乗り入れはここまでらしい。二人で、10時30分に林道を歩き出す。小鳥の声を聞き、時々振り返っては村山盆地の山々を眺めながら進む。しかし、峠への分岐点はなかなか見付からない。林道とは思えない立派な舗装道を歩き続けてゲートに到着。地図を確かめると最初から間違っていた。運ちゃん任せが失敗で、峠へのコースは林道途中、それも降車地より手前を遊仙峡方面へ左折しなければならなかったのだ。
林道を進み獣を見る そのまま峠へ上り切る他はない。山腹に切った林道が雛壇を作り、山肌が露出して痛々しく見える。家族や仕事など、いろんな話をしながら退屈も寂しくもなく、葛籠折れを続ける。高度を増して道路にも雪があるが歩きには支障はない。雪上には動物の足跡が残る。突然目の前を小さな獣が横切った。狐か狸だろう。歩き出して2時間程を要し林道最高地点・県境に到達した。県境は頑丈な鉄格子のゲートで閉められている。昼食にし、A君が持参したお握りやみそ汁、果物などを遠慮なしに戴いた。雨が降り出し周囲は雪で冬山の食事のようであった。
違っていた二口峠 雨に備えてA君はフル装備だが、小生は傘だけで宮城県側に下り始める。山形側と違って未舗装で荒れた山道だ。10分程下った地点に二口峠の標識を見付ける。しかし小さな峠は、高校時代に見た峠とは回りの地形や風景が明らかに違い、記憶の中にある峠ではなかった。多分、当時‘ここは二口峠’と言った先輩が間違えたかもしれない。峠の小径は直ぐ山中に隠れているが山寺方向へ続いているようであった。
名取川渓谷を下る 沢が凍っている地点を過ぎ、ようやく名取川渓谷沿いに出た。初冬の渓谷も流れが澄んで綺麗だ。白糸の滝を眺めて更に下り続ける。雨で泥んこの道路は歩き難い。道路工事中地点を通過して、3時間半振りに他人に出会う。A君に雲間に現れた磐司岩の説明をして貰い、名水清水を通る。下りのA君は速いこと、小生が人一倍遅いから、アッという間に置いていかれる。彼は中学、高校と県内では知られたバスケットの選手。筋肉質の太股を駆ってゴール下へ切れ込む姿を思い出しながら、背中を懸命に追う。姉滝、二口キャンプ場から秋保ビジターセンターに着いた時は15時を遙かに過ぎて、16時開催の会議は間近に迫っていた。A君にタクシーで秋保温泉宿泊先に送って貰い、会議には15分遅れで済んだ。
二人は来年還暦を迎える。そして転機でもある。また一緒に歩く機会はあるだろうか。でも是非またチャンスを作り山歩きを楽しみたいと思う。A君、今回は色々とお世話様でした。次回もよろしくお願いします。 (03/12/6歩く 13回卆 工藤 莞司)
二人は来年還暦を迎える。そして転機でもある。また一緒に歩く機会はあるだろうか。でも是非またチャンスを作り山歩きを楽しみたいと思う。A君、今回は色々とお世話様でした。次回もよろしくお願いします。 (03/12/6歩く 13回卆 工藤 莞司)
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