水芭蕉に出会い、杉並木石段を下った羽黒山神社
羽黒山は出羽三山に数えられるが低山であり、むしろ神社や長い石段、そしてその両側に並ぶ杉並木が良い。そんな羽黒山を訪ね、鶴岡からバスで入った。山頂広場から、三山神社へと進むと松尾芭蕉像があった。小生は二度目だが記憶になかった。境内には雪が残り、それも半端な量ではない。北国の山の春は遅い。
杉並木の中石段を下る 神社に参拝して、石段を下り始める。連休の中日で参拝者は多い。最初はなだらかな坂で、予想外。今回は急登を避けて、敢えて下りを選んだのだ。しかし三の坂を過ぎると記憶通りに、急坂が現れ出した。これに備えてストックを持参した。ストックは体重の勢か下山時に使用し世話になることが多い。 杉並が続く。羽黒山の杉は古木、大木が多くて美しく、参道に似合っている。時々振り返ってはカメラを構えた。資料によれば、天然記念物で樹齢300-600年のものが約600本という。上がって来る男女が増す。高齢者も混じって、杖にすがり懸命に石段を上がっている。そんな姿を見て、下りを選んだ者としては少し後ろめたい。茶屋前から二の坂に至り、40年前を思い出した。夏休みの帰省時に子供や姪を連れて参拝した。その時小学生の二人が杉の大木を抱えた写真がある。家内や老母も一緒であったと思う。
五重塔は国宝 バス時間が迫って来た。しかし急ぐとろくなことはない。特に下りは怖い。一の坂最後の連続する急降下を降りると右手に、五重塔が見えて来た。平将門創建の国宝で、現在の塔は約600年前の再建というが、地震の影響はなかったようだ。羽黒山は世界遺産に登録されていると誤解していた。候補でもなく、そんな動きの様子も窺われない。観光客とともに塔を見上げて、シャッターを切った。最後の坂を上がると、バス停が見えた。途中、樹齢1000年、周囲10mという爺杉前を通り過ぎたが、惹き付ける程の大杉には見えなかった。
車窓に水芭蕉を見付ける 羽黒山頂へ向かう車窓から、小さな池に白い花を見付けた。窓ガラスに頬を付け目を凝らして水芭蕉と確かめた時は遅く、停車ブザーを押したがバスは最後の上り坂を上がってしまった。急遽予定変更し山頂から下りのバスに乗り、池傍に降りて、二夜の池端を巡った。白い花が咲き出し見頃となっている。管理地域ではなくて自然自生の花。偶然のチャンスに笑みを浮かべながら、デジカメに収め続けた。これまでは尾瀬以外の水芭蕉観賞がなく、今年は水芭蕉の花を追おうと決めていた。幸先良い出会いはラッキーで感謝である。山頂へは徒歩30分で上がり返した。その倍程の時間は覚悟していた。
鶴岡駅から酒田駅へと出て、陸羽東線に乗り新庄駅で乗り換え、サクランボ東根駅へと向かった。
(2011/05/19 K.K. 686/700) 13回卆 工藤 莞司
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