炎暑続くなか、みなさん、いかがお過ごしでしょうか。なんにもしたくなくて、個展の準備も滞っていますが、「新世代への視点2010」を見ました。
暑くて全部回れるかなあと思っていましたが、わざわざ栃木から出てきてくれたJさんがいっしょだったのでがんばることができました。
ギャラリーなつかの豊泉彩乃展。少しピンぼけのスナップ写真のような水彩。面白い視点だか、だからどうしたの?という程度かな。8Fからエレベーターで降りるときに乗りあわせた男性が「ソルに行くんですか?」と話しかけてきたので、そうですと答えると、わたしは、今やってる作家です、とのこと。
ガルリ・ソル、森本栄持展。アルミを使った抽象彫刻。アイデアが制作方法・技法に制限されているようなもどかしさを感じる。もうひと工夫が必要だ。
ギャラリー58の鎭目紋子展。慶應大学の政治学科を出て芸大へ。現在百姓をしているという経歴は面白いが、作品は経歴ほど面白くはない。
コバヤシ画廊、山本聖子展。物件広告の平面図をラミネートで切り抜く作品。気が遠くなるような作業。面白いが、これからの展開が見えてこない。
ギャラリー現、田中千智展。暗闇の中に浮き上がる火事。東京タワー。海。漁船。自画像かとも思われる、物語のなかのような雰囲気の人物。なぜかわからないが、デウ゛ィッド・リンチを思い出した。小さな油彩画だが、力がある。これからの展開が楽しみだ。1点欲しくなった。
ギャラリーK、羽毛田信一郎展。非常に達者なタッチで風景を描くが、見せかたというか、インスタレーションが下手だ。
ギャラリーQ、柏木直人展。FRPを使い、磨きこみ、ガラスのような質感を出しているが、まあ、がんばってるねえ以上の感想はない。
藍画廊、伊藤知宏展。野菜をモチーフにした絵画。で、どうしたの?そこから先がない。
なびす画廊、葉山幸恵展。ノーコメント。
少し離れているギャルリー東京ユマニテに行ってみたいが、この「少し」がとても遠く感じる暑さだ。J嬢に励まされて歩く。
ギャラルリー東京ユマニテ、富田菜摘展。
新聞紙を使った人物彫刻。人体ではなく人物である。サラリーマンが面白かった。この人の観察力というか、視点がなかなかよい。
人物のほかに、缶の蓋や文房具のようなものを組み合わせた「昆虫」がユーモラスだった。ほとんど売れていた。
田中千智と富田菜摘はこれから売れていくだろうな。
上記以外のギャラリーもいくつか見た。ウ゛ァニラ画廊にも入った。ウ゛ァニラは、知ってる人は知ってる、エロチック&フェティッシュ専門の画廊。18歳未満は入れない。まあ、変態ですね。日本ではエロチックアートはあまりないけど、いざそれでやってこうとしたら結構大変だろうなあと思う。わたしは50歳を過ぎてるので、うら若きJ嬢をこんなところに連れこむことも平気である。これがおじさん力だね。
あと10日で個展なのに、まだ下絵のフィルムができあがってない。大丈夫かなあ。
吉岡まさみ
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