2010年3月22日月曜日

吉岡です

Subject: 糖尿病その後

お騒がせしていました糖尿病のその後をお知らせします。1月8日に1型糖尿病
で緊急入院して、28日に退院しました。一週間自宅療養のあと、今週月曜から
学校に復帰しました。
入院のあとなので、さすがに疲れが出やすく、勤務終了するとぐったりです。
血糖値は普通は80~140くらいが良いのです。
糖尿病だから、血糖値が高くなるわけです。高いときは300を越えて、ひどい
ときは400に達したりします。500になると意識朦朧として、倒れちゃうと言わ
れてるのですが、わたしが入院したときは1138でした。話をしたり、歩いたり
してるので、びっくりされました。
一日に4回インスリン注射を自分でします。学校では給食前に図工準備室で
打ってます。注射は針がものすごく細いので全く痛くはないですが、なかなか
慣れません。お腹に打ちます。時々痛点に当たったりすると痛いです。注射の
前に血糖値も自分で計ります。これも注射の様な針が出てくるペン型のもので
指先に針を刺して血液を出します。これは注射より痛いです。指先に胡麻粒大
の血が出てきたら、測定器に染み込ませて計ります。計測器の小さな窓にデジ
タルで数字が表示されます。
毎回ちゃんと記録をとります。朝は100~200くらいです。昼がですね、時々低
血糖になることがあり、60とか40とかの数字が表示されることがあります。高
い数値はよくないのですが、低いのもヤバいです。70を切ったら低血糖です。
50で冷や汗が出てきて、40だと気が遠くなってきます。貧血で倒れるときの感
じに似ています。このまま倒れてしまったら気持ちいいかもと思ったりします
が、本当に倒れたら怖いので、なんとか踏みとどまって、ブドウ糖を飲みま
す。ゼリー状のものが袋に入っています。これが砂糖よりも甘くておいしいで
す。ブドウ糖を飲んで安静にしていると直ってきます。学校の先生には、もし
わたしが倒れていたらブドウ糖を飲ませてね、とお願いしていたりするのでし
た。
1型の糖尿病は、この血糖値コントロールが難しいらしいです。低血糖だから
糖分をとらなくちゃ、といい気になっていろんなものを食べると、夜の血糖値
が300くらいになってたりします。
普通の糖尿病は、2型といいます。これはカロリーの摂りすぎ、運動不足、ス
トレスなどが重なって発症します。生活習慣を改善すれば直ってくるものです
が、1型は生活習慣とは全く関係ないので、やっかいです(2型も別の意味で
やっかいですが…)。膵臓から全くインスリンが出ない状態なわけです。だか
ら一生インスリン注射を打ち続けなければならないのです。
なんか病気に気に入られた身体になってしまったなあ…と思いますが、すぐに
命にかかわるものでないのが救いです。
お酒はだめよ、と言われていたのですが、このあいだ、ビールをちょっと飲ん
でみました。そしたら、血糖値があっというまに上がってしまいました。アル
コールは急激に血糖値が上がるようです。
まあ、本当にちょっとにすればいいのかな、と勝手に考えてます。
ニュースでインスリンを大量投与されてしまった患者さんのことをやってまし
たが、(死亡したんだっけ?)インスリンで殺人ができちゃうんですね。大量に
インスリンを打たれたら低血糖で死亡するわけですね…

糖尿病の3大合併症はなに?としつこく覚えさせられました。これは「しめ
じ」と覚えます。「し」は神経。とくに足にきやすく、エソになって足の切断
なんてことにもなります。「め」は眼です。糖尿病性網膜症になり、ひどくな
ると失明します。井上病院で1型の人は網膜症にはなりにくいと言われまし
た、と女子医大で報告したら、「そんなことはない!」と言われました。
「じ」は腎臓です。機能障害が起きて進行すると最終的に人工透析ということ
になります。

今わたしはベーチェットの方は比較的落ち着いていて、飲み薬はなし。目薬
も2種類だけ。視力は現状維持、眼圧も落ち着いているし、眼底の発作もあり
ません。しばらくは糖尿病に専念することになりそうです。
病気にはならないほうがいいのですが、病気になってよかったこともありま
す。ベーチェットになってよかったことは、見るということが、特別なこと
に感じられるようになったことです。見えるって、奇跡的な事なんだという
事がわかります。患者さんやドクター、ナース、たくさん知り合いになれた
事もよかったなあと思っています。
わたしの母親は43歳のときに膠原病で亡くなったのですが、母が病気で苦し
んでいた苦しみが、自分の痛みとして分かった事も良かった事の一つです。
糖尿病でもなんかいいことがあるかもしれません。

吉岡まさみ

0 件のコメント:

コメントを投稿